名取市美田園第二仮設住宅 最後のお茶会

本日、3月18日は名取市の美田園第二仮設住宅集会所にて西本願寺の最後のお茶会がありました。今年度いっぱいで閉鎖となる仮設住宅の内の一つです。また、多くの方が集まる最後の美田園第二のイベントということもあり、「さみしいね」「もう終わっちゃうんだね」「これまでありがとうございました」というようなお声かけに、しんみりするような雰囲気もありました。

最後のお茶会に合わせて、大阪教区交野組対策本部の皆様より、におい袋を作っていただきました。記念品として皆様にプレゼントいたしました。ありがとうございました。

 

震災から年月が経ち、徐々に住民の方の移転も進み、昨年夏頃に復興公営住宅へ移転される方が多く、「お茶会も人数が減るのでは?」と思っていましたが、復興公営住宅には集会所がまだ建っていないそうで、「みんなが集まるところがないんだ」と元住民さんを含めて、夏以降も移転前と変わらない人数の方が毎回集まって来られました。今年度で仮設が閉鎖されることで不安感はありましたが、なかなか実感の沸かない日々が続いていました。

今年2月にお茶会の活動に入った時、閉鎖による片付けの為に真っ白になった集会所の壁を見て「本当に無くなるんだな」と思いました。これまで西本願寺に限らず、全国あるいは世界中から多くのご支援をいただいて仮設住宅をにぎやかにしてきましたが、その場所もとうとうなくなるようです。

それでも皆様のぬくもりは、きっと住民の皆様のこころの中に残っていることと思います。仮設住宅の閉鎖にあたり、お茶会に参加いただいている皆様にメッセージ作品を作っていただきました。デザインはオリジナル。協力して約一か月かけて一生懸命作ってくださいました。

今までご支援くださった皆様にお送りしたいところではありましたが、あまりにも多すぎて住民の方も大変なので、西本願寺を通して美田園第二仮設住宅に掲示された、近年継続してメッセージのご支援を届けてくださった団体様へ向けて作っていただきました。それでも皆様からのご支援に住民の皆様も感謝の気持ちでいっぱいのようでした。作品を送れなかった皆様へは、この場を借りて住民の皆様のお気持ちをお届けできましたら幸いです。

美田園第二仮設住宅から始まった西本願寺のお茶会は多くの方々のご支援・ご協力により約4年半もの間、続けさせていただくことができました。この場を借りて深く感謝申し上げます。また、今後もできるかぎり活動を続けさせていただけるよう尽力して参りますので、今後ともご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

 

仮設住宅は閉鎖になりますが、仮設住宅へ集まっていた皆様は4月以降、どこに集まられるのでしょうか。復興公営住宅の集会所は未だ建っておらず、市内でも6か所の仮設住宅は残り、お茶会も続いていく予定です。「あっちのお茶会にもまた行くね」と多くの方に声をかけられました。仮設住宅を出られても皆様の集まる場所は他の仮設住宅の集会所になりそうです。

 

来年度に入ると、美田園第二仮設住宅のプレハブ団地は解体されていくそうです。年月が経てば新しい建物も建つことでしょう。それでもここに美田園第二仮設住宅があったこと、そこに多くの方が集まっていたことを『忘れない』でほしいと強く感じました。